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―「本当は認められたい」「傷つきたくない」そんな気持ちがありませんか?―
自信があるようで、心の中は不安でいっぱい
自己愛性パーソナリティ障害は、自分に対する評価やイメージにとても敏感で、過剰な自信と深い劣等感が同時に存在している心の病気です。
「誰よりもすごくありたい」「他人からの評価が気になって仕方ない」「少しでも否定されると怒りがこみあげる」──
そんな気持ちに振り回されて、人との関係が不安定になってしまうことがあります。
一見すると自信にあふれた人に見えますが、その内側には「自分は本当は価値がないのでは…」という強い不安や空虚感が隠れています。主な特徴
・自分を特別だと思いたい、賞賛を求める
・批判にとても敏感で、すぐに落ち込んだり怒ったりする
・他人への共感が苦手で、自分の話ばかりになりやすい
・人間関係が「理想化」と「失望」をくり返す
・自分の弱さや失敗を見せるのが極端に苦手
・嫉妬心が強く、人と比べて優越感・劣等感を感じやすい
こうした特徴は、心の奥にある「愛されたい」「認められたい」という深い願いの裏返しでもあります。なぜ起こるの?
自己愛性パーソナリティ障害の背景には、幼少期の愛情の不一致や過剰な期待、自己肯定感の揺らぎなどがあると考えられています。
・幼いころ、無条件に愛されたという実感がない
・成績や結果ばかりを求められた
・褒められることでしか、自分の存在価値を感じられなかった
・感情を安心して表現できる環境がなかった
その結果、「すごい自分」でいなければ愛されない、「失敗したら価値がない」と思い込み、過剰な理想と自己否定のあいだで揺れ動くようになります。どうやって向き合えばいいの?
自己愛性パーソナリティ障害は、「本当の自分を認め、安心して人と関わる力」を育てていくことが大切です。
・心理療法(カウンセリング・対人関係療法など):感情や人間関係を見つめ直し、自己理解を深めていきます。
・薬物療法:強い不安や抑うつ、イライラがあるときは、症状をやわらげる薬が使われることもあります。
・安全な関係性の中での対話:批判ではなく、「理解しようとする姿勢」がとても重要です。
自分を責めたり、人を責めたりするパターンから抜け出すには、安心できる場所で“弱さ”を出せる経験が必要です。当院のサポートについて
当院では、心理療法、薬物療法、栄養的アプローチ、リラクゼーションなどを組み合わせた、やさしく丁寧なサポートを提供しています。
「もっと認められたいのに、うまくいかない」
「人との関係で、いつも疲れてしまう」
そんなときは、まずはお話を聞かせてください。
心の奥にある「本当の気持ち」に気づいていくことで、やわらかく変わっていく力が、誰にでもあります。