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― 理由もないのにずっと不安…こころと体がつかれていませんか? ―
「心配しすぎ?それとも病気なの?」
「ちょっとしたことでずっと気になってしまう」
「心配で夜も眠れない」
「人前に出るのが怖い」「外に出るのが不安」
誰にでも不安な気持ちはありますが、その不安がずっと続いていたり、日常生活に支障が出てきたりしているなら、それは「不安障害」かもしれません。
「気にしすぎ」と片づけられてしまうこともありますが、実はこころと体が悲鳴をあげているサインかもしれないのです。不安障害って、どんな状態?
不安障害は、「過剰な不安や心配が長く続く状態」です。体にも影響が出ることが多く、以下のような症状があります。
・なんとなくいつも不安、落ち着かない
・人と会うのが怖い、緊張してしまう
・胸がドキドキする、息苦しくなる
・手が震える、汗をかく
・夜眠れない、集中できない
自分では「気にしすぎだ」とわかっていても、止められない。そんなもどかしさや疲れが積み重なっていくのが特徴です。どんなタイプがあるの?
不安障害にはいくつかのタイプがあります。
・全般性不安障害:あらゆることをずっと心配し続けてしまう
・社交不安障害:人前で話す、人に見られるのが怖い
・パニック障害:突然の動悸や息苦しさ、強い恐怖が発作的に現れる
・特定の恐怖症:高所や動物、注射など、特定のものが怖くて避けてしまう
いずれも、「つらさが続いて生活に影響しているか」が大切なポイントです。どうして起きるの?
不安障害の原因は人によって異なりますが、
・もともとの性格(心配性、まじめ)
・ストレスやトラウマ
・脳内の神経伝達物質のバランスの乱れ
・体質や家族歴
などが複雑に関係しているといわれています。どうすればいいの?
まずは、「つらい」と感じているその気持ちに、自分自身や周りの人が気づいてあげることが大切です。
治療には、
・お薬(抗不安薬、抗うつ薬など)を使って不安を和らげる
・認知行動療法というカウンセリングで、考え方や行動のパターンを整える
・呼吸法やリラクゼーションを使って、体から心を落ち着ける方法を身につける
といった方法があります。
「治す」というよりも、「不安と上手につきあっていく」イメージで、少しずつラクになっていく方もたくさんいらっしゃいます。ご家族の方へ
不安障害は目に見えにくく、「甘え」や「弱さ」と誤解されがちです。
でも、本人はとても真剣に苦しんでいることが多いです。
「どうしてこんなこともできないの?」ではなく、
「今、何がつらいのかな?」とやさしく声をかけていただけると、回復の力になります。