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― ごはんの味がわからない…そんなときは、からだからのSOSかもしれません ―
「なんだか味がしない…」と感じたら
「最近、何を食べても味がしない気がする」
「口の中にずっと変な味が残っている」
「好きだった料理が、美味しく感じない…」
こんなふうに感じることが増えてきたら、味覚障害が起きているかもしれません。
「年のせいかな」と思ってしまうこともありますが、体の中で起きている変化が原因となっていることもあります。「味覚障害ってどんなもの?
味覚障害は、「味がわかりにくくなる」「味を間違えて感じる」「何もしていないのに口に変な味がする」といった症状が現れる状態です。
・甘味や塩味が感じにくくなる
・何を食べても苦い・鉄っぽい
・味がぼんやりして、食事が楽しくない
・食欲が落ちてしまい、体重が減る
・こころも沈みがちになる
こうしたことが積み重なって、日常生活にも影響が出てきます。どうして起きるの?
味覚はとても繊細な感覚なので、ほんの少しの栄養不足や体調の変化でもバランスを崩しやすいんです。
・亜鉛不足:味を感じる「味蕾(みらい)」という部分の働きに亜鉛はとても大切です
・薬の副作用:血圧の薬、抗うつ薬、抗生物質などが影響することもあります
・口の中の乾燥や炎症:舌や歯ぐきのトラブルでも味覚に影響が出ます
・加齢やストレス:加齢で味細胞が減ったり、こころの不調が味覚にも関係することがあります
最近では、ウイルス感染の後遺症として味覚障害が出るケースも増えています。どうやって治すの?
まずは原因を探し、それに合わせたケアをしていきます。
・亜鉛を補うお薬(亜鉛剤)を使って、味細胞を元気にします
・お口の中のケア(虫歯・舌炎など)が必要なこともあります
・お薬の見直しが必要なこともあるので、自己判断でやめず、医師と相談しながら進めましょう
・バランスのとれた食事としっかり水分をとることも大切です当院での取り組み
当院では、「味覚障害」でお悩みの方に対して、栄養の視点からも丁寧にサポートを行っています。
血液検査によるビタミンやミネラルの状態チェック
不足が見つかった場合は、サプリメントや食事指導、漢方薬の提案など
必要に応じて、カウンセリングや自律神経のケアも組み合わせてご提案
お薬だけに頼らない、体と心のバランスを整える治療を大切にしています
「最近、何を食べても味がしない気がする」「口の中にずっと変な味が残っている」「好きだった料理が、美味しく感じない…」というときも、どうぞお気軽にご相談ください。体の中の“小さな不足”を見直すことで、大きな変化が生まれるかもしれません。