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― 気分の波と現実とのズレが重なるときに―
統合失調感情障害
「気分の波が激しく、急に元気になったり落ち込んだりする」
「現実とは思えないことを話し出した」
「本人がとても混乱しているように見える」――
そんな症状がいくつも重なってあらわれたとき、
それは統合失調感情障害という状態かもしれません。統合失調感情障害とは?
統合失調感情障害は、統合失調症の症状(幻覚・妄想・思考の混乱など)と、気分障害の症状(うつ・躁)が同時に、または交互にあらわれる病気です。
「統合失調症」と「うつ病・双極性障害(躁うつ病)」の両方の特徴を持っており、症状の幅が広く、ご本人もご家族も混乱しやすいのが特徴です。どんな症状があるの?
症状は人によってさまざまですが、次のような組み合わせが見られます:
・幻覚や妄想(「誰かに見張られている」「声が聞こえる」など)
・考えがまとまらず、会話がちぐはぐになる
・気分の落ち込み(うつ状態)や、何もする気が起きない
・異常なほど元気になり、話し続けたり活動的になる(躁状態)
・不安やイライラが強く、周囲に攻撃的になることも
これらの症状が混ざって起こることで、日常生活や人間関係に大きな支障をきたすことがあります。なぜ起こるの?
はっきりとした原因はわかっていませんが、以下のような複数の要因が重なることで発症すると考えられています。
・脳の情報伝達に関わる神経伝達物質のバランスの乱れ
・遺伝的な影響
・強いストレスや環境の変化、トラウマ体験
・睡眠不足や過労などの生活リズムの乱れ
発症のタイミングは、思春期〜若い成人期に多いですが、中高年以降に発症することもあります。当院でできること
当院では、統合失調感情障害の治療にあたって、以下のような支援を行っています。
・精神状態の丁寧な評価と、症状のバランスの確認
・必要に応じたお薬の調整(抗精神病薬、気分安定薬など)
・体質や症状に合わせて、漢方薬のご提案
・栄養面・睡眠・生活リズムの整え方のアドバイス
・ご家族への説明やケアのサポート
・不安や混乱に寄り添うカウンセリング
大切なのは、「症状に振り回されない日常」を取り戻していくことです。焦らず、段階を踏みながら支援いたします。ご家族の方へ
ご本人の症状が不安定な時期は、ご家族もとても心配になり、どう接してよいか分からなくなることもあると思います。
しかし、ご家族の理解と見守りは、回復への大きな力になります。
「がんばらせよう」とするより、「今はつらい時期なんだ」と気づいていただけるだけでも、ご本人の安心につながります。まずは小さな相談から
統合失調感情障害は、適切な治療とサポートで安定していくことが多い病気です。
「こんな状態を誰に相談していいか分からない」
「もしかして…と思ったけど確信がない」
そんなお気持ちでも大丈夫です。
まずはお話を伺い、いっしょに考えていきましょう。