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― からだの「なんとなく不調」、実は鉄分が足りていないのかも ―
最近、こんなことありませんか?
・ちょっと動くだけで息が切れる
・立ち上がったときにふらっとする
・なんだかいつも疲れている
・顔色が悪いと言われるこんな「なんとなくの不調」が続いているとしたら、それは体の中の鉄分が足りていないサインかもしれません。
鉄分は、からだ中に酸素を運ぶ“赤血球”の材料。これが不足すると、心もからだも元気が出ません。
鉄分が足りなくなると、どんなことが起こるの?
鉄分が不足して起こる「鉄欠乏性貧血」では、以下のようなことが起こります。
・体がだるい・すぐ疲れる
・動悸がしたり、息が切れたりする
・めまい、立ちくらみ
・爪が薄くなったり、反ってきたりする
・髪が抜けやすくなる
・集中力が続かない「最近気分が落ち込みやすい」といったこころの症状が出ることもあるんです。
鉄分が不足する原因は?
鉄分が足りなくなる原因は、人によってさまざまです。
・毎月の生理や妊娠・出産で鉄分が失われる
・食生活が偏っていて鉄があまりとれていない
・ダイエットをしていて食事量が少ない
・胃や腸の調子が悪くて、うまく吸収できていない
・じわじわと体のどこかから出血している(気づきにくいこともあります)
とくに女性や高齢の方にはよく見られる状態です。どうすればいいの?
治療の基本は、足りない鉄を補ってあげることです。
・鉄剤というお薬を飲んで、体の中の鉄を増やします。飲み始めてすぐは胃がむかむかすることもありますが、医師と相談しながら無理のない形に調整できます。
・鉄を含む食べ物を意識してとるのも大切。赤身のお肉、レバー、ひじき、ほうれん草などが有名です。
・ビタミンCを一緒にとると、鉄の吸収が良くなります。野菜や果物をうまく取り入れてみましょう。ご家族やまわりの方へ
「疲れているだけ」と見過ごされがちな鉄欠乏性貧血。でも、本人にとってはとてもつらい状態です。
ちょっとした不調でも、「最近調子どう?」と声をかけることで、受診のきっかけになることがあります。
やさしい気づきが、元気になる第一歩になるかもしれません。