うつ病は、気分が落ち込んだり、やる気が出なかったりする状態が長く続くこころの病気です。誰でも一時的に落ち込むことはありますが、うつ病になると、気分の落ち込みが毎日続き、日常生活に支障が出るほどつらく感じるようになります。仕事や家事、人との会話などが「今まで通りにできない」「何をしても楽しめない」と感じることが多くなります。

うつ病の症状は、こころだけでなく体にもあらわれます。
・気分が沈む、悲しい気持ちが続く
・何をしても楽しく感じられない
・疲れやすい、だるさが取れない
・食欲がない、または食べすぎてしまう
・夜眠れない、朝早く目が覚める
・集中できない、決断ができない
・自分を責めてしまう
・死にたいと感じることがある
これらの症状が2週間以上続くときは、うつ病の可能性があります。

うつ病は、誰にでも起こりうる身近な病気です。特別な性格や弱さのせいではありません。
・長時間の仕事やストレス
・人間関係の悩みやトラブル
・大きな環境の変化（引っ越し、転職、出産など）
・真面目でがんばりすぎてしまう性格
・脳内の伝達物質のバランスの変化
こうした要因が重なって、こころと体に不調が出てきます。

うつ病は、きちんと治療すれば回復が可能な病気です。早めに気づいて、適切な治療を始めることが大切です。
・休養をとる：まずはしっかり休んで、自分をいたわることが大切です。
・お薬による治療：必要に応じて、気分を安定させるお薬を使います。
・カウンセリングや精神療法：自分の気持ちや考え方を整理し、前向きにとらえる練習をします。
・生活リズムの調整：睡眠や食事、適度な運動も回復に役立ちます。
焦らず、自分のペースでゆっくり回復していくことが大事です。

当院では、お薬だけでなく、カウンセリング、栄養療法、リラクゼーション（呼吸法や筋弛緩法）なども取り入れ、心と体の両面からサポートしています。「最近、元気が出ない」「朝がつらい」「誰にも相談できない」と感じている方へ。
ひとりで抱え込まず、まずはお話を聞かせてください。私たちが、あなたの回復のお手伝いをします。