― 「眠れない」ことは、がまんしないで相談を ―

「眠りたいのに眠れない…」
睡眠障害とは、眠れない・途中で目が覚める・朝早く目が覚めてしまう・ぐっすり眠れた感じがしないなど、睡眠に関するさまざまな悩みが続く状態です。
なかでも多くの方が経験するのが「不眠症（ふみんしょう）」です。眠れないことが続くと、日中の集中力や気力が低下し、心と体に大きな負担がかかってしまいます。
「年のせいだから仕方ない」「疲れれば眠れるはず」と思い込んでしまいがちですが、睡眠障害は治療できる病気です。ひとりで抱え込まず、まずはご相談ください。

不眠のタイプにはいくつか種類があります。
・入眠困難：寝つきが悪く、布団に入ってもなかなか眠れない
・中途覚醒：夜中に何度も目が覚めてしまう
・早朝覚醒：朝早く目が覚めてしまい、再び眠れない
・熟眠障害：眠っている時間はあるのに、ぐっすり眠れた感じがしない
これらの症状が続くと、日中に眠気・イライラ・意欲低下・集中力の低下などが見られることもあります。

睡眠障害の原因はひとつではなく、さまざまな要素が関わっています。
・ストレスや不安、悩みごと
・不規則な生活習慣や夜更かし
・アルコールやカフェインのとりすぎ
・痛み・かゆみなど身体の症状
・うつ病や不安障害など、こころの病気が背景にあることも
「眠れない」という症状の奥には、心や体からのサインが隠れていることもあります。

睡眠障害は、原因やライフスタイルに合わせたアプローチで改善が期待できます。
・生活リズムの見直し：毎日同じ時間に寝起きし、睡眠環境（光・音・温度）を整えることが基本です。
・お薬による治療：必要に応じて、眠りをサポートする薬を使います（依存性の少ないタイプを選びます）。
・カウンセリング・認知行動療法（CBT-I）：考え方や習慣を見直すことで、自然な眠りを取り戻すお手伝いをします。
「薬に頼りたくない」という方にも、生活習慣や心のケアによる改善方法をご提案できます。

当院では、薬物治療に加えて、カウンセリング・栄養療法・リラクゼーション（呼吸法・筋弛緩法）なども取り入れています。ストレスや自律神経の乱れに目を向け、眠りやすい体と心の状態を整えることを大切にしています。
「眠れない日が続いてつらい」「朝すっきり起きられない」
そんなときは、我慢せずにご相談ください。
眠りが整うと、心も体も元気を取り戻していきます。