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― 「心臓がドキドキする」でも検査では異常なし…そんな不安ありませんか? ―
心臓神経症(心因性動悸)とは
ー 心臓がバクバクするけど、病院では「異常なし」と言われる ー
心臓神経症とは、動悸(どうき)や胸の痛みなどの「心臓の不快な症状」があるのに、検査では特に異常が見つからない状態をいいます。
「胸が苦しい」「心臓がドキドキして怖い」と感じて病院で調べても、「異常はありません」と言われてしまう。
でもご本人にとっては、とてもつらく、日常生活に支障が出てしまうこともあります。
このような症状の背景には、心の緊張や不安、ストレスなどが関係していることが多く、医学的には「心因性の身体症状」として扱われます。主な症状
心臓神経症でよくみられる症状には、次のようなものがあります:
・急に心臓がバクバクと激しく脈打つ
・胸が締めつけられるような感じがする
・息がしにくい、胸が苦しい
・心臓が止まりそう、死んでしまうのではと不安になる
・病院に行っても「異常なし」と言われるが、安心できない
これらの症状は、特に緊張しているとき、不安が強いとき、ストレスを感じたときにあらわれやすい傾向があります。なぜ起こるの?
心臓神経症の原因は、心と体のバランスの乱れにあります。
心が不安やストレスを感じると、自律神経が過敏になり、心拍数が増えたり、胸が苦しく感じたりするのです。
・緊張しやすい性格、完璧主義な傾向
・身体の変化に敏感で、少しの違和感にも強く反応する
・不安やパニックの傾向
・身体の病気を過剰に心配してしまう(健康不安)
・過去の病気や失神の経験がトラウマになっている
こうした状態が続くと、「また動悸が起きたらどうしよう」と考えること自体が、新たな動悸の引き金になってしまう悪循環に陥ることもあります。どうやって治すの?
心臓神経症は、心のケアと体の安定を意識したアプローチによって改善が期待できます。
・カウンセリング・心理療法:自分の思考のクセや不安との付き合い方を整理するお手伝いをします。
・薬物療法:必要に応じて、不安を和らげるお薬や自律神経のバランスを整えるお薬が使われることがあります。
・リラクゼーション・呼吸法:深い呼吸や筋肉の緊張をゆるめる方法で、体と心を落ち着かせます。
・生活習慣の見直し:十分な睡眠、適度な運動、カフェインのとりすぎに注意することも大切です。
「病気ではない」と言われても、ご本人の苦しさは本物です。
無理をせず、自分を責めず、少しずつ心身を整えていきましょう。当院のサポートについて
当院では、心因性の動悸や胸の不快感に対して、カウンセリング・薬物療法・リラクゼーション・栄養療法などを組み合わせ、心と体の両面からやさしく支援しています。
「また心臓がドキドキしたらどうしよう」
「検査で異常がなくても不安が消えない」
そんな方は、どうか一人で悩まずご相談ください。
安心できる日常を取り戻すための一歩を、一緒に踏み出しましょう。